Basic言語でGoogle Playアプリを作る

 皆さんはBasicというプログラム言語を御存じですか?はるか昔、ようやく個人の家庭にパソコンが入り始めたころ、非常にわかりやすく簡単なプログラム言語という事で広く使われていました。

 その後、実行の遅さや機能の制限から次第に使われなくなり、一時は全く影をひそめていたのですが、最近ではWindows上で様々な処理を自動で行わせるためにUWSCというアプリで使われたり、ロボット工作に組み込むためのIchigoJamというマイコンに導入されたり、子供に教えるのに簡単だという事で改めて見直されている言語です。

 そして今や、Basic言語を使ってGoogle Playアプリ(Androidアプリ)を作成できるようになりました。今回はその方法をお伝えします。


下記に更新記事あり(2023/11/28)

https://rakusando.themedia.jp/posts/49353741

https://rakusando.themedia.jp/posts/49379019


1 BASIC! 公式アプリ

 実はBasic言語に準じた言語は細かく分けるとたくさんあります。今回は、そのうちの一つ、Android上で動く「Basic!」(別名「rfo-basic」)を使います。PC上で行いたい場合はBlueStacksなどを用いてPC上にAndroid環境を作ると良いでしょう。

BASIC!アプリ   (Google Play ストア)

BASIC!マニュアル (いわゆるリファレンスマニュアル)

・BASIC!フォーラム (BASIC!の公式掲示板)

とうとうオリジナルのBASIC!はGoole Playストアから消えてしまいました。でも心配ご無用、下記のOliBasic!をお使いください!


2 BASIC! をAPK化

 そして書いたプログラムを、Android端末にインストールしたり、Google PlayストアにアップロードするためにAPKというファイルの形にします。これにもいくつか種類がありますが、今回は「RFO-BASIC! Quick APK」を用います。PC上で作動します。

・RFO-BASIC! Quick APK (PC)

 実はAPK化するには、「RFO2APK」や、android上で動く「Basic! Compiler」などがあるのですが、上記が最も安定している気がします。


3 環境をアップデート

 さて残念ながら、BASIC!自体の開発はv1.92でストップしています。しかし周囲の人がこれをサポートし、様々な形で昨日の追加などのアップデートがされています(それにつれていくつかの名前の派生があります)。またGoogle Playストアで公開するための条件(APIレベル、SDKバージョン)も上昇しており、上記のアプリケーションでは難しくなってきています。よって現時点である程度ちゃんと機能しアップロード可能なバージョンを用いることにしましょう。BASIC!本体の方は「OliBasic」を使います。

・OliBASIC!

 それにつれて、上記の「RFO-BASIC! Quick APK」も変更が必要です。Quick APKをインストールしたフォルダを開き、もともとある「Basic.apk」を「Basic_COPY.apk」などに名前を書き換えて下さい。その後、OliBasicのフォルダ内にある「OliBasic.apk」をこちらにコピーして、「Basic.apk」と名前を変更します。これでOliBasicで書いたプログラムをQucik APKでAPK化することが可能になります。


追記

 どうやらOliBASIC!とQuick APKを組み合わせると、うまくアイコンが設定されない(設定してもデフォルトのアイコンになってしまう)ことが分かりました。公式フォーラムでもこの質問に対して誰も答えていない事より、解決は難しいものと推測されます。よって、もう一つのプライベートバージョン、「hBASIC!」を使うことにしましょう。

hBASIC!(現在バージョン2.3です)

 これに関しても、Quick APKのフォルダの修正があります。「RFO-BASIC! Quick APK」フォルダ内の「tools」フォルダの中の「Basic.apk」を削除、または名前変更し「hBASIC!.apk」をこのフォルダ内にコピー、「Basic.apk」と名前変更します。最新版でMinimum SDK(minSdkVersion)が14、Target SDK(targetSdkVersion)が26です。


追々記

 そうは言っても、OliBASIC!でどうしてもプログラムを書きたいときもあります。その場合には上記の様に「RFO-BASIC! Quick APK」でAPK化した後に、APKでインストールされるアプリのアイコンを変更するソフト、「APK Icon Editor」でデフォルトに設定されているアイコンを無理やり変更するという手があります。

APK Icon Editor

上記よりダウンロードできます。APKをドラッグ&ドロップするとアンパックされます。その後、IconsのタブからOliBASIC!のデフォルトアイコンをすべて削除(Remove)します。おそらく3つほどありますので全て削除し、自分の設定したアイコンだけを残します。その状態でPack APKを押して再APK化してやると、インストール後に自分の設定したアイコンが表示されるアプリにすることが出来ます。


追追々記(2019年5月28日)

自分が公式フォーラムでOliBasi!の欠陥を指摘した結果かどうかは分かりませんが、現在ではOliBasic!とRFO-BASIC! Quick APKの組み合わせで無事アイコンがきちんと表示されるようになりました。SDKバージョンも現在のGoogle Play Consoleに対応しています。先日もアプリをGoogle Playにアップロードすることが出来ました。


下記に更新記事あり(2023/11/28)

https://rakusando.themedia.jp/posts/49353741

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